こんにちは。親子3世帯で住友林業の家、32歳で念願のマイホームを新築した宝矢みつおです。
- ウッドショックはなぜ起きた?
- 住友林業へはどんな影響がある?
- 木材不足による値上げの可能性は?
- 施主側ができる対策を知りたい
2021年、世界的な木材価格の高騰となったウッドショック、家を建てる予定の方にとって衝撃的な出来事でした。
特に木造建築で検討の場合、「値上げの可能性」や「在庫不足」が心配の種ではないでしょうか。
幸い、住友林業では今のところ大きな影響は出ていませんが、予断を許さない状況であることは間違いありません。
そこで今回は、ウッドショックによる住友林業への影響を解説しつつ、私たち施主側ができる今後の対策を考えていきます。

宝矢みつお(家づくりブロガー)
親子3世帯で住友林業の家、22年10月にマイホームを新築。計20年以上を住友林業の家に住む経験と培った知識を活かし、家づくりに役立つ情報を発信します。
ウッドショックの背景と課題
ウッドショックにより木材価格がなぜ高騰したのか、まずは経緯についておさらいしておきましょう。
価格上昇につながった要因は主に3つあります。
世界的な木材需要の高まりや、物流コストの増加に伴って輸入木材の価格上昇につながりました。
また、輸入木材だけでなく、大替需要が高まったことで国産材の価格にも影響がでています。
国産材へのシフトが大きな課題
輸入材の価格高騰を受けて、日本国内では国産材へ代替をしていきたいところですが、簡単ではないのが現状です。
国内住宅の8割が木造であることに加え、輸入材と国産材の使用割合が半々であるため、すぐに国産材にシフトができない状況となっています。

値上げなど住友林業への影響
- すでに販売価格は見直されている
- 契約後に追加料金がかかる心配はない
- 工期遅れや受注キャンセルも出ていない
幸い、現状は工期遅れや受注キャンセルの心配はないですが、値上げの可能性は出てきそうです。
実際に、2021年第1四半期(4月30日)におこなわれた決算説明会より以下の回答がされています。
では、決算説明会より発表された内容からウッドショックによる影響を深掘りしていきましょう。
すでに販売価格は見直されている
実は、住友林業ではウッドショックによる値上げがすでに実施されています。
2021年12月におこなわれた第2四半期決算説明会に、「6月以降の見積物件に関しては値上げを実施した」と発表がありました。
6月以降の見積物件に関しては値上げを実施したものの、約5千棟の契約済み未着工物件の価格改定が困難な状況で、「プレカット率の向上や基礎のプレハブ化などで工期短縮などのコストダウンを続けているが、今回の木材価格高騰分はカバーできない」とした。
引用元: 住宅産業新聞
ただ、住友林業だけでなく大手ハウスメーカーや工務店など、ほとんどのメーカーで坪単価の値上げは起こっています。
今のところ更なる値上げの予定はないようですが、いつまた値上げしてもおかしくない状況ですので今後の動向を注視しておきましょう。

契約後に追加料金がかかる心配はない
坪単価の値上げなど価格面の不安は残るものの、安心材料もあります。
住友林業では、契約後に追加費用を徴収される心配はないといって良いです。
私が住友林業で契約したのが2022年1月になりますが、値上げに伴う追加料金は一切発生していません。
契約前に営業担当に確認した際も、「もし価格改定があっても、契約後に費用をいただくことはない」と回答をもらっていますので安心ですよ◎

工期遅れ・受注キャンセルも出ていない
また、工期遅れや受注キャンセルも今のところ出ていないので心配無用です。
というのも、住友林業は国内外に木材供給できる土台があるため、他社に比べて在庫確保をしやすい環境にあります。
当社戸建注文住宅の構造材は、社有林ではなく主に欧州からの輸入材となるが、木材建材事業の拠点が現地にあり、現状供給が滞る状況にはなっていない。
引用元: 住友林業グループ2021年第1四半期決算
反対に、供給ルートを持たない中小工務店などでは、新規契約の見送りや工事の遅れが出ています。(参照元: 国土交通省)
住友林業も今後どうなるか明確に見えない部分ですが、その点まだ安心度が高いことは間違いありません◎

他社ハウスメーカーの状況
続いて、ウッドショックによる他社ハウスメーカーの状況についてです。
中小工務店をはじめとする「木造系メーカー」に打撃が出ていることは言うまでもありませんが、「鉄骨造メーカー」も値上げの恐れがあります。
木材だけでなく鉄骨やセメントなどの価格も上昇していることから、競合相手となる鉄骨系プレハブ住宅メーカーなども同様の状況であると考えられ、他社も価格改定していくことになるのではないかと考えられる。
引用元: 住友林業グループ2021年第1四半期決算
鉄骨造で建てるつもりだから安心とは一概にいえない状況ですので、木造・鉄骨造を問わず検討メーカーには価格改定や納期遅延の有無を必ず確認しておきましょう。

施主側にできる4つの対策
- 木材供給源をもつメーカーを選ぶ
- 契約後に実費負担がないか交渉確認
- 補助金制度を活用する
- 最大限の値引き獲得を目指す
では最後に、私たち施主側にできる4つの対策を考えていきましょう。
木材供給源をもつメーカーを選ぶ
住友林業などの「木材供給の独自ルート」を持つメーカーは、ウッドショックの影響を受けにくくあります。
値上げへのリスクはもちろんですが、納期遅延や受注キャンセルの可能性が低いことは、やはり安心材料ですよね。
特に住友林業は、国内住宅の課題である「国産材への切り替え」にいち早く取り掛かっているので、先行きにも期待が持てますよ◎

契約後に実費負担がないか交渉確認
万が一、状況が変わっても安心できるよう、事前に交渉や確認をしておきリスクヘッジすることもひとつです。
・契約後に追加費用がでることはないか
・値上げしても会社負担してもらえるか
・工期遅延や作業停止の心配はないか
・木材変更など仕様変更はあるのか
住友林業では契約後に金額や仕様内容が変わることは基本的にないですが、一部工務店では実際に起きているのが現状です。
契約したから安心できると一概にいえない状況ですので、契約前にしっかり確認しておきましょう。
確約が取れないものもあるかもですが、値上げの心配をしていることをアピールしておくことも案外大事だったりします◎

住宅補助金や減税制度を活用する
新築購入者向けに国がおこなっている住宅補助金や減税制度は、利用できるものは全て活用すべきです。
というのも、ハウスメーカー各社はウッドショックによって以前よりも値下げしにくい状況にあります。
ハウスメーカーの値引きだけでは大幅な値引きを期待できない分、国の支援策や経済対策を駆使し抑えていきましょう。
補助金関係については、国だけでなく地方自治体でおこなっている制度もあるので、建築予定場所の市町村へも確認しておきくと良きです。
不明点は担当営業に聞けば教えてもらえますが、入居後の申請は自身でおこなう場合もあるので、個々で調べておけると更に安心ですよ。
最大限の値引き獲得を目指す
値引きを最大限まで引き出しコストを抑えることも大切です。
前述のように、ウッドショック以降は値引きしにくい状況なので施主側にできる値引き対策を積極的に行っていきましょう。
値引き術や交渉のコツを以下の記事にバッチリまとめています◎

まとめ
ウッドショックによる住友林業への影響を解説しました。
住宅メーカー全体に影響が出たウッドショックですが、幸い住友林業は大きな影響は出ていないので安心できる状況ではあります◎
今のところ値引きの心配は低いとはいえ、現在の世界情勢を鑑みると状況が一気に変わる可能性があるので今後の動きに注目しつつクイックに動いていきたいところです!
