こんにちは。親子3世帯で住友林業の家、32歳でマイホームを新築した宝矢みつおです。
- ビッグフレーム構法(BF構法)の特徴は?
- 弱点や欠点などデメリットも知りたい
今回は、住友林業のオリジナル構法『ビッグフレーム構法(BF構法)』の特徴からメリット・デメリットを解説します。
実際に建ててわかった弱点を添えていますので、ぜひ検討時の参考にしてください。
BF構法(ビッグフレーム構法)の特徴
BF構法とは、鉄骨造に用いられる梁勝ちラーメン構造を日本で初めて木造建築で採用した特許取得の住友林業オリジナル構法です。
強靭な構造躯体を実現する『ビッグコラム(⼤断⾯集成柱)』、接合部の金物同士を直接接合する『BFジョイント(メタルタッチ)』といった独自技術を採用しています。
本来必要な通し柱が不要のため上下階で柱位置の異なる設計や、ラーメン構造ならではの壁一面の大開口大空間、間口の狭い間取りでも採光や通風を確保できるといった高い設計自由度が特徴です。(2005年の販売開始から2012年のマイナーチェンジで性能面が一層向上)
『ビッグフレーム構法(BF構法)』は、日本初の木造梁勝ちラーメン構造で特許取得をする住友林業オリジナル構法になります。
大開口大空間な間取りなど、鉄骨造のような自由設計や独自技術による高耐震性が特徴です。
2005年の販売開始から2012年のマイナーチェンジより設計力と耐震性が大幅向上、現在では全商品に同構法が採用されています◎
(住友林業の家の特徴は以下記事を参照ください)
住友林業の家の特徴は?強み弱みを建てた目線でまとめましたBF構法のメリット・強み
- 自由度の高い間取り設計
- 開放感ある空間を作れる
- 強靭な構造による高耐震性
『ビッグフレーム構法(BF構法)』のメリット強みは、木造建築ながら鉄骨造の良さも兼ね備えている点です。
自由度の高い間取り設計
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の強み1つ目は、木造建築ながら自由設計である点です。
木造建築に欠かせない通し柱が不要のため、「上下階で柱位置が異なる設計」や「臨機応変な提案」を可能にします。
事実、デザイン提案力が高く評価されており、住友林業で建てたオーナーの97.9%が設計に満足と回答しています。
ユーザーの希望に合わせたプラン提案だけでなく、一級建築士も多く在籍しているので知識がない方でも安心です◎
(住友林業で建てた感想・口コミ評判は以下記事を参照ください)
住友林業の口コミ評判!建てた感想から噂の真相をまとめてレビュー開放感ある空間を作れる
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の強み2つ目は、広々とした室内空間を作れる点です。
例えば、壁一面を大開口窓にできることや、圧迫感の少ないコーナーサッシを採用することもできます。
少ないスペースを有効活用できるため、間口が狭い間取りでも採光や通風の確保が可能です。
(住友林業でしかできないことは以下記事を参照ください)
住友林業でしかできないこと5選!オンリーワンの魅力を深掘り強靭な構造による高耐震性
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の強み3つ目は、強靭な構造による高耐震性です。
巨大地震を想定した合計246回の振動実験において、耐震性能が維持され続けることが立証されています。
地震への強さを示す耐震等級も最高等級3と、防災拠点クラスの性能です。(参照元:住友林業の耐震等級)
また、木造軸組工法の耐力壁に比べ約5分の1の幅でも同等の耐震性を確保できるため、耐震性を確保しつつ広々空間にできます◎
(住友林業のメリットは以下記事で詳しく解説しています)
住友林業で建てるメリット18選!項目ごとで徹底解説BF構法のデメリット・弱点
- 価格が高く初期費用がかかる
- 一部採用できない設計がある
- 断熱性能が業界内で中位クラス
- 基準寸法に尺モジュールを採用
- 他社リフォーム不可の場合がある
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点デメリットは、主に価格と性能面にあります。
価格が高く初期費用がかかる
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点1つ目は、坪単価が高く初期費用がかかる点です。
競合メーカーの坪単価と比較してみても、鉄骨造メーカー並みの価格帯であることがわかります。
しかしながら、住友林業の家(BF構法)はメンテナンス維持費を抑える工夫が盛りだくさんですので、住んでからかかるコストを抑えられます。
・30年間メンテ不要の高耐久外装
・シロアリ駆除が少ない回数で済む
・光熱費を大幅削減できる省エネ性
・長期優良住宅で税金保険を優遇
・スムストック認定で売る時も安心
維持管理費用ランニングコストを含めた全体でみるとコストパフォーマンスが良いといえますので、坪単価が高いからと諦めるのはもったいです◎
(住友林業のメンテナンス費用は以下記事を参照ください)
住友林業のメンテナンス費用は?実際にかかるコストを解説(住友林業が高い理由は以下記事で解説しています)
住友林業が高いのは初期費用だけ!実はコスパ抜群の理由を解説一部採用できない設計がある
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点2つ目、室内空間を自由に構成できるBF構法にもできないことがある点です。
BF構法に用いられる柱、『ビックコラム(大断面集成柱)』に干渉する設計や耐震性を損なう柱移動はできません。
・ビッグコラムに干渉する設計
・耐震性を損なうビッグコラムの移動
例えば、『ビッグコラム』に干渉する場合のスイッチコンセントやエアコン配管は設置不可、耐震性を損なう柱移動もできません。
とはいえ、設計担当の代替案で解決できたので、一部不可はあれど圧倒的な自由度は間違いありません◎
(住友林業で気をつけることは以下記事を参照ください)
住友林業で気をつけること7選!検討の際に注意しておきたいこと断熱性能が業界内で中位クラス
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点3つ目、断熱性能は業界内では中位クラスである点です。
断熱性能を表す数値、UA値を競合ハウスメーカー別で比較します。(UA値は値が低いほど高断熱)
住友林業はUA値0.41と業界内では中位クラス、さらに木造に絞ると鉄骨造メーカーと大差ありません。
とはいえ、「断熱等性能等級5以上」とZEH基準を満たす申し分ない性能です。(参照元:住友林業の断熱等級)
断熱等級7 | ・暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を概ね40%削減可能な性能が必要 ・2022年(令和4年)10月1日施行 |
断熱等級6 | ・暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を概ね30%削減可能な性能が必要 ・2022年(令和4年)10月1日施行 |
断熱等級5 | ・断熱等性能等級より上位の「ZEH(ゼッチ)基準」相当 ・断熱材や窓ガラスなどは断熱等性能等級4以上に高いレベルが必要 ・2022年(令和4年)4月1日施行 |
断熱等級4 | ・「次世代省エネ基準」、等級5が新設される前の最高等級 ・壁や天井だけでなく開口部(窓や玄関ドア)も断熱が必要 ・1999年(平成11年)制定 |
断熱等級3 | ・「平成4年 省エネ基準」と同等、一定レベルの省エネ性能を確保 ・1992年(平成4年)制定 |
断熱等級2 | ・「昭和55年 省エネ基準」と同等、40年以上前の基準で省エネ性は低い ・1980年(昭和55年)制定 |
断熱等級1 | ・「昭和55年 省エネ基準」未満 |
業界中位クラスの断熱性能ですが、標準仕様でも充分に高断熱な家といえます◎
(住友林業の家の断熱性・寒さ対策方法は以下記事を参照ください)
住友林業の家は寒い?真冬を迎えた感想から対策まで一挙お届け(住友林業のデメリットは以下記事で解説しています)
住友林業のデメリット7つ!建てて感じる不満点を解説基準寸法に尺モジュールを採用
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点4つ目、設計図面に用いる基準寸法が尺モジュールである点です。
基準寸法 | サイズ | 主な採用企業 | 特徴 |
---|---|---|---|
尺モジュール | 91cm × 91cm (1マスあたり) | 住友林業を含む 全般企業 | ・多くの建築会社で採用される基準寸法 ・狭小地でも面積を有効活用しやすい ・1部屋あたりの面積は狭くなる |
メーター モジュール | 100cm × 100cm (1マスあたり) | 積水ハウス パナソニックホームズ等 | ・採用企業の少ない新しい基準寸法 ・廊下や階段など通路幅を広く取れる ・バリアフリーな動線確保が容易 |
尺モジュールは狭いスペースを有効活用できる一方で、廊下や階段などの通路幅はメーターモジュールより狭くなります。
通路幅は広げることができますが追加費用がかかるため、希望する場合は事前に設計担当へ相談しておきましょう。
(住友林業と競合ハウスメーカー比較は以下記事を参照ください)
住友林業のライバル競合はどこ?有力候補4社と比較他社リフォーム不可の場合がある
『ビッグフレーム構法(BF構法)』の弱点5つ目、型式認定を受けた特許構法であるため、他社では構造計算ができず建築確認許可が降りないことがあります。
型式認定構法をもつ住宅メーカー全てにいえることですが、工事を担える企業が限られるためリフォーム価格も相場より高くつくなる可能性があります。
とはいえ、充実の保証アフターサービス内容ですし、『スムストック』加盟企業なので売却時の査定価値は下がりにくいです◎
(住友林業と他メーカーの保証比較は以下記事を参照ください)
住友林業の保証アフターサービスは?他社比較から充実度を徹底解明BF構法の坪単価・商品構成
2024年12月現在、『ビッグフレーム構法(BF構法)』の価格は坪単価およそ85〜110万円です。
注文住宅向け全商品にBF構法は採用されており、昨今では建売にも普及しています。
商品名 | 坪単価 | 特徴 |
---|---|---|
My Forest BF | 90~110万円 | ・2階建てBF構法の新定番ライン ・暮らすほど愛着の湧く圧倒的な木質感 ・品質デザインや性能設備すべて一級品 |
GRAND LIFE | 90~110万円 | ・平屋暮らしに最適な商品ライン ・高天井や大空間で生活動線もフラットに ・太陽光発電との親和性が高く環境面◎ |
PROUDIO | 85~110万円 | ・3階4階建てBF構法の商品ライン ・2世帯や都市型3階建てに最適 ・賃貸併用や店舗併用も対応可能 |
The Forest BF | 85~110万円 | ・2階建てBF構法の旧定番ライン ・「四季を愉しむ」がコンセプト ・住友林業の特長が詰まった人気商品 |
Forest Selection BF | 85~100万円 | ・セミオーダープランの最安モデル ・1500通りの間取りから選べる ・吹付塗装外壁の選択不可と一部仕様が限られる |
和楽 | 85~110万円 | ・和の趣を感じる伝統的な様式美 ・純和風や和モダンと日本家屋の特長を活かせる ・「心地良い日本の暮らしを」がコンセプト |
New everyday | 85~110万円 | ・在宅ワークに特化した商品ライン ・個室スペースなど好みに合わせた設計が可能 ・くつろぎ空間や収納も適材適所で配慮 |
DUE CLASO | 85~110万円 | ・共働き世帯向けの商品ライン ・家事も仕事も両方楽しむアイデア満載 ・家事動線に考慮した3スタイルを提案 |
konoka | 85~110万円 | ・女性の声によって生まれた商品ライン ・リビング設計を中心に3スタイルを提案 ・「こだわりたい”個性”を叶える」がコンセプト |
ikiki | 85~110万円 | ・2世帯住宅におすすめの商品ライン ・2階建てや3階建て平屋と幅広く提案 ・隣居型や独立型など家族構成に合わせられる |
BF GranSQ | 85~110万円 | ・スクエア型を基本としたBF構法ライン ・立方体を基調としたモダンなデザインが特徴 ・「設計思想が導き出す住まい」がコンセプト |
ちなみに、BF構法リリース以前の主力商品『マルチバランス構法(MB構法)』は現在展開されていません。
日本の伝統的な木造軸組構造に技術進化を加えた住友林業オリジナル構法(ビッグフレーム構法『BF構法』販売前の主力構法)。
国産檜を使用した構造用集成材「スーパー檜」と面で構造を強化する「きづれパネル」、「地震エネルギー吸収パネル」などにより設計自由度を強靭な構造躯体を確保できる。
『マルチバランス構法(MB構法)』との価格差は1坪5〜10万円といわれていますが、性能設備ともに見違えるほどアップグレードされています◎
(住友林業の総額・坪単価は以下記事を参照ください)
【2024年版】住友林業の総額や坪単価は?実例価格も発表しますBF構法に関する疑問・Q&A
- BF構法に使用される木材は?
- ほかに似た構法はある?
- 天井高はどこまで上げられる?
ここからは『ビッグフレーム構法(BF構法)』に関するその他の疑問にお答えします。
BF構法に使用される木材は?
『ビッグフレーム構法(BF構法)』に用いられる構造材は「オウシュウアカマツ集成材」という外国産木材です。
ヒノキなど国産木材ではないですが、オウシュウアカマツは非常に強度の高い腐りにくい性質をもちます。
ちなみに、オプション変更で国産ヒノキに変更できますが、施工担当いわく「価格が上がる」のと「強度が下がる」ことから選ぶ方は少ないようです。
(住友林業の値上げ状況は以下記事を参照ください)
ウッドショックで住友林業は値上げした?影響や対策を考えてみたほかに似た構法はある?
『ビッグフレーム構法(BF構法)』と同様に、上記3構法とも自由設計と高耐震性を兼ね備えた特徴をもちます。
どれも鉄骨造クラスの坪単価と高価格帯ですが、その中でも『SE構法』は比較的安価で提供されています。
株式会社エヌ・シー・エヌより供給される木造ラーメン構造、全国およそ500社の認定店でのみ施工が可能。
強い構造躯体と厳密な構造計算によって、高い耐震性を維持しながら鉄骨造のような大胆な空間づくりができる。
しかし、住友林業と同仕様にした見積り額と結果的に価格差はありませんでしたので、坪単価だけで一概に安価と言い切れません。
(住友林業と積水ハウスの比較は以下記事を参照ください)
住友林業と積水ハウスどっちがおすすめ?比較で違いを読み解きます天井高はどこまで上げられる?
住友林業の標準天井高は2.4m、オプション仕様へ変更することで最大およそ3.52mまで対応可能です。
しかし、天井高を上げる場合、延べ床面積(坪数)に比例して追加費用がかかるためコストが高くなります。
そこでおすすめは、コストを抑えつつ天井高を上げられる「梁あらわし仕上げ」です。
「梁あらわし仕上げ」とは、本来は隠れてしまう天井部の構造躯体(梁)を見せる仕上げのこと。
天井の一部を上げることができるため、フロア一帯を上げるのに比べてコストを抑えられる。
「梁あらわし仕上げ」はスポットで天井高を上げる仕様なので、フロア一帯を上げるよりコストを抑えられます。
他にも、一部箇所の天井高を下げることで空間を区切る人気オプション「スタイルシーリング」もおすすめです。
「スタイルシーリング」とは、住友林業クレスト株式会社より提供されるオリジナル室内建材。
下がり天井にすることで空間にアクセントをつけられる人気オプション、木目調の質感が床材との相性抜群。
ちなみに、「床材を窓側に沿って配置する」や「空間を壁で仕切らない」ことでコストをかけず室内空間を広く見せれるので、ぜひ取り入れてみてください◎
まとめ
メリット (利点) | ・自由度の高い間取り設計 ・開放感ある空間を作れる ・強靭な構造による高耐震性 |
デメリット (弱点) | ・価格が高く初期費用がかかる ・一部採用できない設計がある ・断熱性能が業界内で中位クラス ・基準寸法に尺モジュールを採用 ・他社リフォーム不可の場合がある |
住友林業のオリジナル構法、『ビッグフレーム構法(BF構法)』の特徴からメリット・デメリットを話しました。
多少の弱点はありますが、価格以上の魅力があることは間違いありません。
デメリットの初期費用は、住友林業オーナー紹介制度(紹介割引)でお得にできるので、ぜひご検討ください◎
(住友林業オーナー紹介制度・紹介割引は以下記事を参照ください)
住友林業の紹介制度(紹介割引)のメリットを利用者目線で解説